【11月19日(日) カマタマーレ讃岐戦】マッチデープログラム

2023/11/19

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第36節 カマタマーレ讃岐戦

 

 

★染矢一樹選手インタビュー★

苦しい怪我を乗り越えた染矢一樹。その支えとなった家族と仲間への感謝への想い。

 

Q:今季も怪我に苦しんだシーズンでした。

昨季、痛めたハムストリングの怪我が今季にも響いてしまったのは間違いありません。全体練習に復帰して、また痛めてというのを繰り返して、今年だけで3、4回はハムストリングを痛めてしまっています。今年も復帰するまでチームの力になれなかったので、本当にしんどい1年でしたし、『なんでやろう…』と思うことはたくさんありました。ただ、自分よりも長期の怪我でしんどい思いをしている人はたくさんいると自分自身に言い聞かせて、気持ちに整理をつけてきました。その中でも自分のことを気にかけてくれていたスタッフやチームメイトには、申し訳なさと不甲斐なさを感じながらも救われてきました。

 

Q:どのように過酷なリハビリを乗り越えてきましたか?

正直、諦めかけた時もありました。年齢や怪我を繰り返していることを踏まえても、側から見れば、『厳しい』と思われていたと思います。ただスタンドで試合を観ていて、長年一緒にやってきた選手が本当にたくましくなった姿を見て、自分自身、奮い立つものがありました。そういった仲間の姿を見て、自分ももう一回ピッチに立ちたいと思えました。彼らとまた練習したいという思いが強かったので、チームメイトの存在は大きかったです。

あとは家族です。助けてくれる人が周りに多かったので、家族やチームメイトのおかげでこうやってピッチに戻ってこられたと思います。みんなと練習して、試合に臨んで、アドレナリンを感じられるのは、他の人では味わうことのできない職業だと思うので、改めてサッカー選手っていいなと喜びを噛み締めています。

 

Q:第27節北九州戦でようやく復帰できました。復帰戦はどんな気持ちでしたか?

ありきたりな言葉かもしれませんが、まずは本当に嬉しかったです。試合のメンバーに入れたこと自体が大きな一歩でしたし、サポーターが自分を待ってくれていたとすごく感じることができて本当に感無量でした。

沼津で育った訳でもないですし、このクラブに来たのも30代になってからでした。ただ、自分の中では本当に特別な街ですし、特別なチームです。そしてサポーターとも特別な関係を築けていると思っています。そのサポーターの前に立ち、選手や家族が自分の復帰を待っていてくれました。あの試合はピッチでは何もできませんでしたけど、最高に嬉しかったですし、サッカー選手をやっていて良かったと改めて思いました。

 

 

Q:チームメイトやご家族にはどんな言葉をかけられたことで自分自身の支えになっていましたか?

チームメイトとはだいぶ歳が離れていますけど、今年は結構、みんなが深く入り込んできてくれるというか、イジられることも増えました(笑)。みんなが普段と変わりなく接してくれたことが素直に嬉しかったです。そう接しくれた選手たちには本当に感謝していますし、助けられたと感じています。また家に帰れば、妻や子どもたちがいろんな意味で助けてくれて、言葉にはできないくらい感謝しています。

 

Q:染矢選手がイジられるというのはあまり想像できませんでした(笑)。

今までは、僕も練習で『もっとちゃんとやれや!』と強めの口調で言ってしまうこともありました。ただ、彼らは彼らなりのペースですごく成長していて、自分がピッチに立てないときに、そう感じることができました。チームには若い選手が多いですが、今は本当に頼りになる男になったと感じています。自分の年齢や立場の変化によってそう感じているのかもしれませんが、僕は元々いじられキャラなので、こっちの方が個人的にも楽しいです(笑)。

 

Q:今季、ピッチ外でどのようなことを意識してチームに貢献しようとしてきましたか?

若い選手は年上やベテラン選手の姿を見ていると思います。それは自分が若い頃もそうで、僕が今まで影響を受けてきた選手はピッチの上だけでなく、例えば紅白戦で自分が次の試合にスタメンで出られないかもしれないと思っていても、腐らずにやり続けていました。その立ち振る舞いは、自分自身が特別意識している訳ではありませんが、そういう姿をしっかりと見せることで、若い選手が自分の背中を見ていると思って取り組んできました。

 

Q:お手本になり続けてきた裏にはどんな思いがありましたか?

試合はピッチに立つ選手だけでは勝てません。試合に向けて出番がない選手も腐らずにやることで、紅白戦で高いレベルを維持できますし、そういった練習の積み重ねが大事だと思っています。今まで沼津ではスタメンで出場することが多かったですが、怪我から復帰した今は途中出場がメインです。それでも練習に取り組む姿勢は変えずにやろうと思ってきました。沼津は真面目な選手が本当に多くて、自分自身もそのお手本でありたいと思っています。そういう意味では若い時よりもやることはピッチ内外で多いですが、そういう仕事も受け入れて、楽しんでやれている自分もいます。この歳になっても成長できる部分はあるので、そういったことを彼らに伝えていけたらなと思っています。

 

Q:この1年間はそれだけ若い選手たちの成長を実感するシーズンでしたか?

今は、たとえメンバーに入れなくても、とても密度の濃い練習がやれています。頭を使う練習も多いです。自分が若い頃に『こういった練習ができたら良かったな』と思うくらいです。このクラブでプロをスタートさせた選手たちが自覚や責任が芽生えた部分があるのかもしれませんが、『自分がアスルを背負うんだ』という気持ちを持ってやってくれているような気がしています。若い選手たちも勢いがありますし、上のカテゴリーでもやれるような選手もいます。そういう選手が試合に出て、臆せずプレーできている姿を見て、素晴らしいなと感じています。

 

Q:クラブとしては念願のJ2ライセンスも交付されました。それを聞いた時の心境はどうでしたか?

今までの選手やスタッフ、協力してくださったパートナー企業や地域の方々など、これまでサポートしてくれた全ての人の力があって実現できたことだと思います。そういう方へ感謝の気持ちでいっぱいです。ただ、ライセンスを取れたから昇格できる訳でもありませんが、今の沼津の選手たちには明るい未来が待っていると思います。若い選手たちがJ2でプレーするところを見たいという気持ちと同時に、自分もその場にいられたら嬉しいですし、そういう未来を非常に楽しみにしています。

 

Q:シーズンも残り3試合になりました。どんな姿をピッチで見せたいですか?

まずはピッチに立つために練習での競争に勝たなければいけません。毎週、今の沼津には熾烈な競争があるので、そこを何とか勝ち取って、ピッチに出るチャンスが15分でも、10分でも、1分でも、みんなが知っている”染矢のプレー”を見せたいと思います。それは別にカッコいいプレーとか、上手いプレーではないかもしれませんが、這いつくばって、ユニフォームを汚して、残り3試合もチームのために、悔いなく、楽しんでやりたいと思います。

 

Q:最後に今節の讃岐戦への抱負を聞かせてください。

毎週、ファン・サポーターの皆さんが一緒に闘ってくれていることが伝わっているので、僕らも試合が終わった後、皆さんの笑顔を見るために、必死で闘って、最後は勝ち切れるようにしたいと思います。観にきてくれたファン・サポーターの皆さんの胸に響くようなプレーができるように必死に闘っていきたいと思います。